季節の風−如月−
霧氷林白き炎を天へ上ぐ 市村究一郎
空気中の水蒸気や霧の粒が、樹々の枝に付着凝結し、
幹や枝がまるでガラスの樹のように氷を鎧ったものを霧氷という。
冬期かなりの高山、高原地帯で見られる現象で、
遠くから見るとそこだけ雪が降り積もったのかと思われるが、
近づくと白色不透明氷が枝の風上に向かってどんな小さな付いて伸びており、たとえようもなく美しい。
(「現代俳句歳時記」水原秋桜子編 大泉書店)
八甲田山山頂付近にできあがる冬の風物詩でもある「樹氷」はモンスターとも言われている。
蔵王の樹氷が日本一かと考えていたが、実は八甲田山が日本一の樹氷だとテレビの報道で知った。
厳しい日本海からの風雪が青森椴松などに付着してできあがる樹氷の景観は大自然の驚異を感じさせる。
それに引き替え、樹々の枝葉を宝石の輝きに変える「霧氷」は清けくも儚げだ。
幸いなことに青森では朝の散歩道でもきらめく霧氷に包まれた樹々を見ることができる。
北国に住む冬の厳しさをふと和ませてくれる、ひとときではないだろうか。
霧氷樹の切っ先満つや星のごと 百合虎

帝産ファーム株式会社 ニュースレター「瓦ばんっ!」 第10号 平成19年2月10日 掲載