季節の風−師走−

  湯豆腐や命のはてのうすあかり  久保田万太郎

 寒くなると、やはり熱燗でいっぱいがいい。
 湯豆腐があればもう最高。昆布やなんかで十分にだしをとって、
 白湯でグツグツと音をたてて煮る−。
 鰹節や生姜、葱などを添えた醤油で、フウフウ言いながら食べる味は何ともいえない。
 酒のみに生まれてよかったとしみじみ思う時である。

                           (「俳句日暦」石寒太 PHP文庫)


 北国、青森に住んで酒の肴が豊かに変化した。特に冬の魚のうまさは格別だ。
 鱈、ホッケ、カレイをはじめとして豊かな海の幸を味わいはうれしいかぎりだ。

 近頃では「七子八珍」と称して「このこ、たこのこ、ほたてのこ、すじこ、ましらこ、
ぶりこ、たらこ」「くりがに、がさえび、なまこ、うに、ふじつぼ、白魚、さめ、ほや」を
青森の名物として売りだそうという活動もされている。
 このほか「堂々九品」「隠れ十品」などの海の幸の多様さが縄文以来連綿と続く
青森の食文化を伝えてきているといえるでしょう。

 冬の酒にはやはり「鍋」。
 湯豆腐よし、おでんもよし、鱈のジャッパ汁やハタハタの塩汁もまた格別だ。
 そして、冷たい漬け物を添えて一杯「雪見酒」としましょうか。

 雪すさび白き嵐やジャッパ汁  百合虎


帝産ファーム株式会社 ニュースレター「瓦ばんっ!」 第8号 平成18年12月10日 掲載